20210617_diary、これから、土地規制法

法が策定されたのはどの政権下だったのか、内閣は誰だったか。

時代を確認するときは、私はそこに着目して調べる。

 

土地規制法案が可決成立してしまった。

質疑や討論を見ていて、自民党議員がずっと反対を示す野党を敵視し攻撃的な言葉を述べていたことを思い出す。

 

参議院 委員会質疑、内閣委員長不信任決議、本会議、委員会質疑、運営委員長解任決議、本会議。

怒涛の展開の中、野党 立憲・共産が法案の深刻な問題点を指摘し、強い反対を示した。

(法案反対は、立憲・共産・社民・会派で 沖縄の風)

(抜けがあったらごめんなさい)

 

参考人質疑で、与党側が呼んだ参考人も含め、3名全員が法案の重大な懸念について述べたが。

意見を反映することなく、その委員会質疑当日に自民党国対が採決を求めた。

 

戦前の要塞地帯法には違反行為が条文で示されていたが、今回の法案は重要施設指定や違反行為指定など重要部分が政令で定めるとして白紙。内閣総理大臣のフリーハンドで情報収集が行え、地方自治体を監視の下請けのように扱い、機能阻害行為の”恐れ”と判断された者に罰則まで科す内容で、法の作りを成していないことが指摘されいた。

 

後に歴史の教科書に載るだろう悪法が、いずれ社会に大きな影を落としてしまう日が来た場合。

出発点を作ったのはどの内閣だったのか、与党はどの政党だったか。

先の未来に生きる人は、歴史を振り返り確認するだろう。

 

法が社会に及ぼす影響について危惧し、不備を反対の立場から指摘し、今国会の立法府から異常な法が出てしまわぬように、必死になり抵抗した野党議員を、自民党議員は敵視していた。

 

政府が黒歴史を刻むことを止めようとしていた野党を、歯向かう者としてしか認識していない愚かさを思った。

 

学び考えながら、少しずつ声にはしたものの、今回圧倒的な時間の足りなさもあり、私たち市民一人一人の動きは足りなかったと振り返る。

入管法のときと比べ、取り組み発信してくれていた方々の力でなく、受け留め連帯する動きが足りなかった。

 

衆議院では、憲法審査会で重い問題に取り組みながらも赤嶺議員がずっと反対を示していた。

当初修正案を考え賛成の立場だったとも思える立憲も、浮き彫りになる法案の問題を深刻に受け留め市民の声を聞き、反対の立場に回った。

 

参議院では、異常な運用がなされようとした中、怒涛の展開で翌日未明までつづいた本会議、委員会審議において、立憲・共産・社民・沖縄の風(会派)が反対に取り組み、毅然とした質疑や討論をした。

 

議員の力が足りなかったわけではない。むしろその優秀さと使命感で、最後まで抵抗をつづけた。

それを忘れないでほしい。

 

参考人として意見した半田滋氏、馬奈木弁護士の述べた内容が重要だったので、確認いただくことをお勧めします。

 

原発の問題や、沖縄が強いられてきた苦しみと向き合い、取り組まれてきた弁護士であり、戦前の法と照らして深刻さを指摘した馬奈木弁護士の意見や答弁が非常に理路整然と聞き応えのあるものです。

〈2021年6月14日 参議委員 内閣委員会 https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php 〉

※ カレンダーで日付選択→内閣委員会をクリック

 

質疑や配信番組等で議員や弁護士が指摘していたことを振り返る。

 

● 重要施設は自衛隊・米軍・海上保安庁の施設の他、生活関連施設。

 

生活関連施設は委員会審議の時点では原子力発電所・軍民共用空港を予定していると述べられたが。

国民保護法に類似の文言(生活関連等施設 )があり、これに施行例として示されたのは、取水・貯水・浄水施設、発電所・変電所、電気通信のための交換設備、放送局の無線設備などがあり、これらが入ってくる可能性がある。

↑政令で定めるとして、委員会審議なく閣議決定で追加できる。

 

● 調査対象は、"その他の関係者"と条文にあり、その定義はない。

これには1km周辺の区切りもあたらない。

周辺建物に勤務する出入りするなどで関係者と判断される可能性があり、際限はない。

 

● 機能阻害とし違反とされる行為について、閣議決定で例示を定めるとしている。

(委員会審議なく決定し後から追加できる)

例示以外の行為が違反に当たらないかは、一概に言えないとして、可能性が否定されず。

罰則を科すことに、事前予測ができない。違反規定が明確に示されない。これは罪刑法定主義に反すると。

 

〈ポリタスTV http://youtu.be/_h2AH5gIYm0

※ 今は会員限定になっていると思います。

 

〈Choose Life Project(6/14)  youtu.be/d1gGcAV7sKY 

〈Choose Life Project(6/10)  youtu.be/nbwIXQb6L4U 〉

 

この世界がどこへ向かうのか。

戦争を止めれなかった歴史を想う、時代の節目にいるのだろうか... 100年一度のパンデミックの中。

本会議を見ればわかる。

圧倒的数のハンデの中で、諦めずに抵抗することの難しさを。

それでも、野党議員が日本の明日を背負い、抵抗をつづけている。

 

今より一人でも多く、政治を考え言葉にすることを願う。

 

健康に生きましょう。

また。