『レモンシュガーパンケーキ』

『レモンシュガーパンケーキ』

 

 

イギリスはパンケーキをレモンとグラニュー糖で食べるのだと、その食べ方が一番おいしんだと、スクールの先生が教えてくれてから、ずっと食べたかったパンケーキ。

 

スクールの受付の方と、せっかくなら青いお皿が欲しいんですと、それなら益子焼が良さそうですね、と話してワクワクと過ごしていた。

(思ったような青いお皿には出会えず、益子焼を取り寄せることもできなかったけれど、お店で見付けた小ぶりのお皿が可愛くて満足)

(益子焼、欲しいけど)

 

せっせと焼きながら、レモンを絞って、コーヒーミルを購入後初めて使用して失敗して…

(もう少し粗く挽きたかったけど調整の仕方が解らなくて粗挽きどころかボロボロに)

(細かすぎる粉末は、じっとりねっとりお湯を留めて、結果すごい苦い…)

 

 

思いの外時間を取ってしまって、日がもう傾き始めてからやっと焼きあがったパンケーキ。

新調したランチョンマットとお皿に盛って、苦いコーヒーも並べて写真を。

パンケーキにレモンを飾りながら、昔書いた詩集のことを思い出していた。

 

レモンをモチーフに幾つか詩を書いて、詩画集の冒頭に「レモンスコール」という章で綴ったのです。レモンという果実の、果物言葉や占いで示す意味、『鮮やかな別れ』という言葉を用いて。

(当時いくつかの書物やネット上の記事などで、そう示されていたのを確認して)

 

ランチなのか、おやつなのか。傾き始めた日差しがちょうど強く差し込み始めた部屋で、鮮やかに光るレモンのパンケーキを食べる。

 

 

何があったのかは、わからなくて。

それでも、彼女が残した存在の眩さを、作品を、これからも親しんで、私は生きる。

 

 

 

レモンとシュガーの分量はよく分からなくて。とにかくシュガーはたっぷりかける、というポイントを検索して見ていたので、その通りに。

しかしだな、うっかりレモンも掛け過ぎてしまったようで、ちょっと… これは…

 

すっっっっっっ ぱ!(酸っぱい)

 

苦いコーヒーと猛烈にすっぱいケーキ。助けて—。

レモン掛けてないパンケーキを追加したり、シュガーを追加したりしていただきました。

(納税書類でいつもお世話になっているお姉さんにいただいたハチミツも追加)

今度、分量もちゃんと教えてもらおう。

 

 

カーテン広く開けて、もぐもぐと酸っぱいパンケーキをいただきながら。

昔書いた詩集を持ち出して、久し振りに読みました。

詩集(詩画集)は、絵本の次、詩画集の中では最初に刊行したもので。刊行に伴って追記した詩と、遠く昔学生の頃に書いた詩とを綯い交ぜに編集したものなのですが。

 

読み返すと、その詩を書いたときのこと、歩いた風景や思いに宿していたあれこれを、不思議なほど鮮明に客観的に、思い出すものですね。

まるでアルバムを開くときのようにして、多くのことが紐づいて思い出される。

 

当時の独特な言葉選びやリズムを、懐かしく心地よく読んだりして。未熟な部分と、今は無くしてしまった感性と。

後で、ご紹介できたらと思います。

 

 

生きることを約束して。

また。

 

 

 

食べ散らかした風景も添えて。

(気付いたらヤットさんと相席してる風)

(ちがうな)